現場から帰ってきた時に、父が今の現場で使う階段材の加工をしてくれていたので少しお手伝いをしました。
階段材には桜の木を使用するのですが、桜の木は、木の中でも重く固い木に分類されます。
そんな重い木を67歳の体で四苦八苦しながら加工してくれていました。
耐力は衰えても、長年培ってきた技術がそこにはあります。
今ではカンナをかける機会もめっきりへり、私なんかは、数えるくらいしかカンナをかけたことがありませんが、その技術を引き継ぐべく日々精進しております。
ハウスメーカーやパワービルダーなどはシート張りの新建材がメインで
これから新たに出てくる若手の大工さんなどは無垢材のカンナ掛けをやったことのない人も出てくることでしょう……
自然素材はとてもいいもので、
加工しているだけで心地よい気持ちにさせてくれます。
木の匂いであったり、ふれるたびに感じられるぬくもりであったり…
イミテーションでは、絶対に表現できない質感がそこにはあります。
階段材の加工に熱が入り、
夕飯時になっても自宅に上がってこない私たちを呼びに、息子が作業場へ来ました。
息子の手には、けん玉が握られていました。
小学校で、けん玉にチャレンジしているようで、7級になったと喜んで報告に来てくれました。
夕飯を食べ終わって、息子のけん玉を見せてもらいました。
`トメケン’や`飛行機’などたくさんの技を見せてくれました。
一緒になってチャレンジしてみましたが、これまたなかなかうまくできません。
わたしには、まねできない技術を持つ息子を見て、少しうれしくなりました。
このまま、いろんなことにチャレンジできる大人に育ってほしいものです。
くまのすみかの施工に協力していただいている業者さんにも
まねすることのできない技術をたくさん持った方たちがたくさんいらっしゃいます。
その業種の一つに板金屋さんがいます。
わたしが生まれる前から熊田工務店の板金工事を受け持ってくれていた板金屋さんです。
どの業種でもそうですが、板金屋さんはとくに体力のいる仕事だと思っております。
わたしたち大工は、建方が終わって窓など外回りがふさがれば、雨や日差しがしのげる、内部の造作が始まりますが、板金屋さんはそうはいきません。
冬の寒い日も夏の暑い日も、日陰もない屋根の上で仕事をしなければなりません。
いつもお仕事をしていただいてる板金屋さんには頭が上がりません。
そんなわが社の主戦力だった板金屋さんから
先日、会社をたたむとのお知らせが届きました。
御年78歳
この年まで健康に仕事を全うできたことにも感動ですが
一緒に現場で仕事ができたことも、とてもありがたく思いました。
建方の時に何度かお手伝いに来ていただいたこともあり、
初めて見たときの、その動きの良さには驚かされました。
恥ずかしながら、手伝いに来ていた大工さんを含めても、ダントツに軽快な動きをしていました。
昔の足場は丸太の足場だったり、反りのある勾配の急な屋根だったりとくぐり抜けてきた場数が違います。
そんな板金屋さんの背中は、とても大きくてかっこよく見えていました。
リフォームで一緒に金属サイディングを張るお手伝いをさせてもらったことがありますが
いろんな大きさのハサミを使い分け、切って、はさんで、折ってと、
固い金属板をまるで折り紙のように加工するその技術はすごいですね。
その技術によって、お客様が雨風から守られていること。
その技術によって、熊田工務店が支えられていたこと。
感謝してもしきれません。
本当に長い間お疲れさまでした。
そしてありがとうございました。
熊田貴宏
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有限会社 熊田工務店のくまのすみかは、
福島県郡山市で注文住宅、リフォーム、リノベーションを施工する工務店です。
高気密高断熱(UA値0.3w/㎡K以下、C値0.3㎠/㎡以下)(断熱等級7)
高耐震(耐震等級3、許容応力度計算による)
高耐久、自然素材でのどかな空間を提供いたします。
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